終活のやり方を紹介! 準備すべきことや始める時期などを解説
「終活を始めたいけれど何からすればいいのか」「準備したほうがいいことはあるのか?」など、終活のやり方について悩んでいる方は多いでしょう。終活は自分の死と向き合う意味が含まれているのでついネガティブに考えてしまいがちですが、より良い生活を送るために大切なことです。
本記事では、終活のやり方や準備すべきことなどを解説します。
この記事を読むことで、終活をしておくメリットなども分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。
1.終活とは?
まずは、終活とはどのような内容なのか、基本情報をチェックしておきましょう。
1-1.自分の死と向き合うこと
終活を簡単に説明すると、自分の死と向き合い、今後の人生に向けて最終調整をすることです。年齢を重ねるたびに死と向き合う機会が増え、ついネガティブな気持ちになってしまうでしょう。けれども、終活は自分の死と向き合いながらも、今自分が置かれている状況を客観的に把握できる作業です。客観的に把握することで、これからどのような人生を生きていくのかハッキリと見えてきます。
1-2.家族のため、自分の希望を叶えるため
終活は、家族のため、そして自分の希望を叶えるための2つの目的があります。身の回りにあるものを整理することで、いざ自分がいなくなったときに家族が困らないようにするのが終活の目的です。後ほど【2.終活をしておくメリット】で詳しく説明しますが、遺品の量が多いほど家族の負担が大きくなってしまいます。あらかじめ身の回りのものを整理することで家族の負担を減らせるでしょう。また、自分と向き合うことでより良い人生を送ることもできます。終活の目的をしっかりと理解しておけば、スムーズに進めることができるでしょう。
2.終活をしておくメリット
ここでは、就活をしておくメリットについて解説します。
2-1.今後の生き方について考えられるようになる
終活をすることで、自分が今後どのような生き方をしていきたいのか考えられるようになります。終活の一環として生前整理がありますが、生前整理とはあらかじめ財産や持ち物を整理することです。また、自分がいなくなったときのことを考えて、遺産や相続についても考えるきっかけになるでしょう。身の回りにあるものを整理整頓することで、自分のこれまでの人生を振り返ると同時に、今後どのように生きていきたいのかも自然と考えるようになるのです。その結果、自分の希望に見合った人生を送ることができるでしょう。
2-2.家族の負担を減らすことができる
終活をするメリットは、家族の負担を減らすことができる点もあります。前述したように、身の回りにたくさんのものがあるほど、自分がいなくなったときは遺品整理をする家族に大きな負担がかかってしまうでしょう。身の回りにあるものや財産を整理したり、お墓を買っておいたりすることで、死後は家族に負担をかけずに済みます。生前整理をしっかりと行うことで、家族の負担が減るのはもちろん、本人の希望どおりに送ってあげられると安心するものです。
2-3.死後も自分の意志が反映できる
自分がこの世界からいなくなってしまうと、意志を伝えたくても伝える手段がありません。けれども、終活をしっかりとしておけば、死後も自分の意志が反映できます。たとえば、エンディングノートに自分の希望を伝えたり、遺言書に財産について記載したりすることで、死後も自分の意志が遂行できるというわけです。人によって希望はさまざまですので、終活で自分の意志をきちんと残しておきましょう。希望を残しておけば、死後も自分の意志を反映してもらうことができます。
3.終活を始める時期と準備
ここでは、終活を始める時期と準備について解説します。
3-1.健康なうちから始めるのがベスト
終活を始める時期に決まりはありませんが、健康なうちから始めるのがベストだといわれています。たとえば、身の回りにあるものを整理したり、介護施設や霊園などを見学したりする場合、健康でなければできません。家財や遺産などの整理も気力と体力がなければできないことですので、健康でいられるうちに遺品整理を始めてください。目安としては、第二の人生について考え始める60~70代から終活の準備を始めたほうがいいでしょう。また、子どもが独立したり、退職したりする時期も終活を始めるきっかけとなります。
3-2.老後資金を確保する
終活を始める前に、老後資金について考えることが大切です。これまでの人生を振り返り、死後のことをしっかりと準備できたとしても資金がなければ意味がありません。生きている間に資金が尽きてしまうことになれば、今後の人生を豊かに送ることは難しいでしょう。希望どおりの人生を歩むためにも、生活費をシミュレーションしてみてください。今後の生活は年金や貯金だけでやりくりできるのか、働くことが必要なのか、借り入れをする可能性はあるのか……など、いろいろなことについてしっかりと検討しましょう。
3-3.終活に必要なものを準備する
終活の準備として、必要なものを事前に用意しておくことも大切なポイントです。たとえば、エンディングノートを用意したり、遺言書の書き方を教えてもらったりするなど、自分で始められることはたくさんあります。身の回りにあるものが多ければ、ダンボールやゴミ袋なども多めに用意しておいたほうがいいでしょう。前述したように、終活はこれまでの人生を振り返るための作業でもあるため、人によって必要なものは異なります。これからの人生をどのように送りたいのか考えながら、必要なものを準備しましょう。また、やるべきことがたくさんあって手につかない場合は、やるべきことをリスト化し優先順位をつけることをおすすめします。
4.終活のやり方とポイントを紹介
ここでは、終活のやり方とポイントを紹介します。
4-1.基本は身の回りの整理
終活のやり方は人によってさまざまですが、身の回りの整理(生前整理)が基本となります。何から始めればいいのか分からないと悩んでいる方も、身の回りの整理からなら始めやすいでしょう。いわゆる生前整理となりますが、生前整理は一度に片付けるのではなく、毎日コツコツと片付けてくのがポイントです。一気にすべてを片付けてしまうと、余計にごちゃごちゃしてしまい、終活がうまくいかなくなってしまいます。財産・書類・本・写真・衣類など、負担にならない程度で整理をしていきましょう。また、身の回りの整理を行う際は、何を残すかを決めることが大切なポイントです。絶対に残したいもの以外は処分すると決めて取り組むと、作業がスムーズに進められるでしょう。
4-2.エンディングノートと遺言書
エンディングノートに自分の希望を書いたり、遺言書を作成したりすることも終活の一環です。よく間違える方が多いのですが、エンディングノートと遺言書はまったく異なります。エンディングノートに法的効力はありませんが、遺言書は法的効力があるものです。そのため、身分・相続・遺産処分・遺言執行に関する事項は遺言書で記載することになります。逆に、エンディングノートには、自分の終末期や死後に備え、自分の希望や身近な人に伝えておきたいメッセージを書き留めるノートです。この違いを明確に理解した上で、エンディングノートと遺言書を作成してください。
4-3.葬儀とお墓の準備
終活の一環として、葬儀とお墓の準備も必ずやっておきたい内容です。葬儀の準備としては、葬儀社・葬儀プランの決定、生前契約、遺影の撮影などがあります。葬儀の規模によって費用が異なるため、自分の希望を踏まえながら葬儀の希望や内容・費用・支払方法などを事前にチェックしておくといいでしょう。葬儀の生前予約もできるため、最後まで自分らしくありたい方にはおすすめです。
そして、お墓の準備としては霊園・暮石・デザインの決定などがあります。お墓をどこにするのか・どのような墓石の形やデザインにするのかなどお墓に関することをあらかじめ決めておくことで、家族の負担も減らせるでしょう。ちなみに、墓石はオーダーに合わせて作られているので、完成までおおよそ2~3か月かかります。
4-4.専門業者に依頼するのも選択肢の1つ
思うように終活や生前整理を進めることができない・身の回りのものが多すぎて処分に困っている方は、専門業者に依頼するのも選択肢の1つです。業者の中には、遺品整理や生前整理を行っているところがあります。専門業者に依頼することでスムーズかつスピーディーに作業が進められるほか、不用品の処分もお願いできるでしょう。費用はかかりますが、自分で行うのが不安な方は専門業者への依頼も検討してみてください。また、どの業者を選ぶかによっても作業内容や質が違います。なるべく実績のある業者に依頼したほうが、スピーディーに進められるでしょう。遺品整理や生前整理を行っているゼロプラスでは無料相談を受け付けているので、ぜひ一度ご相談ください。
5.終活に関してよくある質問
終活に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.終活にデメリットはあるのか?
A.終活は自分の死と向き合う作業でもあるため、気分が沈みがちになってしまったというデメリットがあります。終活は前向きなものだと分かっていても死後のことについて考えていると、自然と気分が沈んでしまいがちです。ネガティブな気持ちになったり、気が沈んでしまったりした際は休んでください。自分のペースで作業を進めるのも、終活を行う際のポイントでもあります。ネガティブな気持ちを狙って、高齢者を狙った詐欺や悪徳業者もいるので注意が必要です。
Q.終活をスムーズに進めるコツは?
A.ある程度、計画を立てておくことです。終活は人それぞれのペースや計画で進めるものではありますが、自分でだいたいのスケジュールを立てたほうがスムーズに進めることができます。たとえば、これから1か月のうちに身の回りのものを整理する・財産整理は早めに終わらせておくなどです。毎日コツコツと続けるのが終活をスムーズに進めるコツではありますが、ある程度の区切りは決めておきましょう。
Q.遺言書の種類は?
A.自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
- 自筆証書遺言:遺言者が自筆で氏名・日付・遺言内容のすべてを書くこと。最後に署名・押印して作成
- 公正証書遺言:公証人および証人の前で遺言者が遺言内容を口述し、公証人が筆記、各人が署名と押印して作成する
- 秘密証書遺言:遺言書自身が遺言書を作成封印し、封印された遺言書の封紙に公証人および証人が署名・押印して作成する
Q.エンディングノートには何を書けばいいのか?
A.記す内容は人それぞれですが、主に以下の内容を記載します。
- 本人情報:名前・生年月日・血液型・住所・マイナンバーなど
- 自分史:学歴・結婚・出産・職場での功績・幼少期から各年代の思い出など
- 関係する人物との間柄や連絡先:家族・友人・知人・法的関係の相続者など
- 貯金について:預貯金・口座番号・クレジットカード情報・ローンの有無など
- 介護や医療について:希望する介護や医療施設・後見人・延命措置の詳細など
Q.業者選びのポイントは?
A.どの業者に依頼すればいいのか分からない方は、以下のポイントを参考にしてください。
- 生前整理や遺品整理の実績があるか
- サービス内容がホームページ等に細かく記載されているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料相談や無料見積もりを行っているか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- 口コミや評判がいいか
上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較してください。比較することで、悪徳業者が見極めやすくなります。
まとめ
終活はこれまでの人生を振り返りつつも、今後の人生をどのように送りたいのか考えるきっかけになる作業です。健康なうちに終活を行うことで、余生をより良いものにすることができるでしょう。基本は身の回りの整理となりますが、エンディングノートや遺言書を作ったり、葬儀やお墓の準備をしたりするなどがあります。自分の良きタイミングで終活を始め、有意義な人生を送りましょう。