オフィスの移転で失敗しない方法は? 移転前後にやるべきことを解説!
「近々オフィスを移転することになったけど、移転前後にどんなことをするべきか」「オフィスの移転で失敗しないポイントを知りたい」とお考えではありませんか? オフィスの移転は、やるべきことがたくさんあるため、早めに計画を立てて確実に進めることが大切です。しかし、どんな準備をいつまでにするべきか、よく分からないこともあるでしょう。
そこで今回は、オフィスの移転について詳しく解説します。
この記事を読むことで、オフィスの移転で失敗しないポイントがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.オフィスを移転する前にやるべきことは?
最初に、オフィスを移転する前にやるべきことについて見ていきましょう。
1-1.現在のオフィスの後片付け
オフィスの移転が決まったら、現在のオフィスを片付ける計画を立てましょう。
1-1-1.貸し主に契約解除の意思を伝える
まずは、現在のオフィスの貸し主に対して、契約解除の意思を伝えましょう。賃貸契約書に、解約の申し出期日について記載があるので確認してみてください。期日よりなるべく早めに伝えることで、希望日に解約しやすくなります。
1-1-2.原状回復について確認・手配する
現在のオフィスの契約を解除する際、多くの場合で原状回復が必要になります。原状回復とは、契約開始時の状態に戻す作業のことです。賃貸契約書に詳細が記載されている場合でも、貸し主の意向を聞いてから作業に取りかかるほうが無難でしょう。中には、次の借り主の希望などにより、原状回復の必要がないケースもあります。なお、原状回復をする場合は、業者の手配と日程調整が必要です。
1-1-3.引っ越し業者の選定と手配
引っ越し業者の選定と手配も、早めに行っておきましょう。引っ越し業者の手配が遅れると、希望日に依頼できなくなることがあります。まずは、引っ越し業者を2~3社に絞り、見積もりをもらいましょう。作業内容や料金・評判などを吟味して、慎重に業者を選定してください。業者が決まったら、引っ越しの手順などを具体的に打ち合わせましょう。
1-1-4.不用品の処分
オフィスの移転が決まったら、不要品を処分して荷物を減らすことも大切です。オフィスには、想像以上に不用品がたまっています。すでに役目を終えたものや、今後使う予定がないものは思いきって処分しましょう、移転時の荷物が減って作業が楽になり、移転費用を節約することも可能です。
1-1-5.従業員へ移転計画を通知する
従業員に対して、オフィスの移転計画を作成・通知し、各自準備を進めてもらうことも必要になります。まずは、オフィスの移転について従業員全体に概要を知らせた後、部署単位で細かな移転計画を確認するとよいでしょう。移転直前になって慌てないよう、部署単位で移転作業の進行度合いをチェックすることも大切です。
1-2.移転先オフィスの準備
オフィスの移転をスムーズに行うには、早めに移転先のオフィスの準備を進める必要があります。
1-2-1.移転先の物件探し
オフィスを移転することを決めたら、移転先の物件を探す必要があります。具体的には、以下のポイントを参考にしてください。
- 建物の築年数
- フロアの間取りや広さ
- 日当たりなどの環境条件
- 防災設備の有無
- エレベーターなど付随設備の内容・質
- 周辺の施設
- 立地(最寄り駅まで徒歩何分か・治安はよいか)
- 初期費用・月額家賃
- 契約期間
- そのほかの契約条件
よさそうな物件があれば積極的に現地見学をし、必要に応じてキープしておくことも必要です。
1-2-2.オフィスのレイアウトを考える
移転先のオフィスでスムーズに業務を再開するためにも、オフィスのレイアウトを考えておく必要があります。現在のレイアウトで支障がない場合でも、間取りや広さが変わると変更したほうがよい点が出てくるはずです。
1-2-3.オフィス家具や備品などの発注
移転先で使用するオフィス家具や備品の発注もしておきましょう。現在使用しているものを流用することも考えて、どんなものがどれだけ必要か吟味してから発注してください。まずは、必要最低限のものを注文しておき、移転してから買い足すと無駄がありません。なお、設備やリースなどの契約を継続・変更する手続きも併せて行っておきましょう。
1-3.各種届け出や移転手続き
オフィスを移転する前に、各種届け出や移転・変更手続きを行いましょう。
1-3-1.取引先への案内や社用物などの変更手続き
移転先が決まったら、取引先への案内や社用物などの変更手続きに取りかかりましょう。特に社印や名刺などは、納期に余裕を持って発注することが大切です。
- 取引先への案内状作成および送付
- 移転先の住所が記載された印刷物および社印を発注する
- ホームページやメールの住所変更準備をする
- 社用車がある場合は自動車保管場所証明申請書の提出
1-3-2.各種契約先の変更手続き
業務にかかわる各種契約先の変更手続きも忘れずに行ってください。たとえば、以下のようなものです。
- インターネットや電話回線の移転手続き
- 郵便物の転送手続き
- コーヒーサーバーなどオフィス内で契約中のものの登録情報変更手続き
1-3-3.金融機関や保険関連の変更手続き
金融機関や保険関連も、以下のような変更手続きが必要になります。移転先で業務に支障が出ないよう、確実に手続きしておきましょう、
- クレジットカードの登録情報変更
- 銀行口座の登録情報変更
- 社会保険以外の各種保険の変更
1-3-4.移転先の管轄消防署に必要書類を提出する
オフィスを移転する前に、移転先の管轄消防署に以下のような書類を提出する必要があります。指定期日までに必ず提出してください。
- 防火・防災管理者選任届出書:移転が決まったら速やかに
- 防火対象物工事等計画届出書:移転先の内装工事開始7日前
- 消防計画作成(変更)届出書:移転日の7日前まで
- 対象物使用開始届出書:移転日の7日前まで
2.オフィスの移転の流れ
オフィスの移転の流れとやるべきことを時系列でご紹介します。
2-1.~6か月前
オフィスの移転は、遅くとも半年前までに準備を開始することをおすすめします。6か月前までにすべきことは、以下をご覧ください。
- 貸し主に契約解除の意思を伝える
- 原状回復について確認・手配する
- 移転先の物件探し
この時点では日程に余裕があるものの、上記3つに関しては特に重要なことなので早めに行っておきましょう。
2-2.6~3か月前
オフィスを移転する6~3か月前には、以下のようなことを進めていきましょう。引っ越し業者の選定と手配は特に重要なので、早めに済ませください。
- オフィスのレイアウトを考える
- 引っ越し業者の選定と手配
- 従業員へ移転計画を通知する
2-3.3~1か月前
オフィスの移転が3~1か月前になったら、いよいよ本格的な移転作業に入ります。この時期までに、以下のことを完了させておくとよいでしょう。
- オフィス家具や備品などの発注
- 取引先への案内および社用物などの変更手続き
- 各種契約先の変更手続き
- 金融機関や保険関連の変更手続き
2-4.1か月~1週間前
移転日の1か月~1週間前までは、ある意味一番忙しくなるでしょう。このタイミングで移転に伴う届け出や契約変更手続きなどできるだけ済ませておくと、直前になって慌てずに済みます。また、不用品の処分についても、移転日の1週間前までに済ませておくと、引っ越し作業や原状回復作業がスムーズに進むのでおすすめです。
2-5.1週間前~移転当日
移転日の1週間前~当日までは、移転作業の最終段階に入ります。移転前に行うべき届け出や変更手続きなどを見直し、不備がないかチェックしましょう。社員の個人デスク周辺の片付けや掃除も徹底してください。また、移転当日までに急ぎの業務を終わらせ、移転作業に集中できるよう社員に通達するとよいでしょう。移転当日は、引っ越し業者に荷物の積み入れおよび積み下ろしなどを確実に指示し、行き違いがないように気を付けてください。
2-6.移転後
オフィスを移転した後は、移転前のオフィスの原状回復工事に取りかかってください。原状回復工事が完了し、貸し主の確認が終われば完了です。同時に、移転先のオフィスでは、新たなスタートとなります。近隣や取引先に移転のあいさつをし、移転後の各種手続きを忘れないように進めましょう。なお、新しいオフィスに慣れるまでは、違和感が出る部分もあるはずです。しかし、改善が必要だと感じても、無理せず様子を見ながら変更していくとよいでしょう
3.オフィスを移転した後にやるべきことは?
オフィスを移転した後にやるべきことを確認しておきましょう。
3-1.近隣や取引先へのあいさつ
オフィスを移転したら、近隣や取引先へのあいさつを忘れないようにしましょう。移転先のオフィスでは、近隣と良好な関係を築くことも大切なことです。また、取引先には、改めてあいさつしておくことで印象がよくなります。特に重要なところには、直接出向くようにしましょう。タイミングがよければ、新たな商談に発展する可能性もあります。
3-2.各種届け出の提出
オフィスの移転が完了したら、移転後の届け出をきちんと行ってください。具体的には、以下のような届け出が必要です。それぞれ移転後指定期日内に指定先へ提出するのを忘れないようにしましょう、
- 本店移転登記:移転後2週間以内・移転前の管轄法務局
- 異動事項に関する届け出:移転後速やかに・移転前と移転後の管轄税務局
- 健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地・名称変更届:移転後5日以内・移転前の管轄年金事務所
- 労働保険名称、所在地変更届:移転後10日以内・移転後の管轄労働基準監督署
- 労働保険関係成立届:移転後10日以内・
- 労働保険保険料申告書:移転後10日以内・移転後の管轄労働基準監督署
- 雇用保険事業所各種変更届:医移転後10日以内・移転後の管轄職業安定所
4.オフィスの移転で出た不用品の処分方法
オフィスの移転で出た不用品の処分方法を詳しくご紹介します。
4-1.オフィス用品買取専門業者に売却する
オフィスの移転で出た不用品でもまだ十分に使うことができるものは、オフィス用品買取専門業者に売却することができます。特に、以下のようなものは中古重要が多いので、買取してもらえる可能性が高いでしょう。
- 事務机
- 事務椅子
- キャビネット
- ロッカー
- 応接セット
なお、オフィス用品買取専門業者は買取専門なので、買取不可になった場合は引き取り処分も依頼できません。したがって、そのほかの方法で処分することを考える必要があります。
4-2.リサイクルショップに売却する
不用品は、リサイクルショップに売却することもできます。リサイクルショップでも個人店では業者の店頭に持ち込むのが一般的なので、手間や労力を考えるとごく少量の不用品を買取してもらいたいときにおすすめです。なお、リサイクルショップも買取専門なので、買取不可になった場合は引き取り処分を依頼することができません。
4-3.不用品回収業者に処分を依頼する
オフィスの移転で出た不用品は、不用品回収業者に処分を依頼することがおすすめです。不用品回収業者に依頼すると、以下のように多くのメリットがあります。
- 都合のよい日時を指定して回収してもらえる
- 不用品を集荷場所まで運ぶ手間・時間・労力がかからない
- 買取と引き取り処分を同時に依頼できる
- 大量にある場合も対応可能
4-4.信頼できる不用品回収業者の選び方
オフィスの移転で出た不用品の処分は、信頼できる不用品回収業者に依頼することをおすすめします。業者選びの際は、以下を参考すると安心です。
- 不用品の処分実績が豊富
- 見積もりは無料
- リーズナブルで分かりやすい料金システム
- 希望の日時・場所で回収可能
- 不用品の買取も行っている
- スタッフの対応が丁寧で親切
- 顧客からの評判がよい
- 古物商許可および産業廃棄物収集運搬許可を取得済み
なお、当ゼロプラスでも、オフィスの移転で出た不用品の処分をお受けしています。まずは、お気軽にご相談ください。
4-5.悪質業者に依頼すると大きなリスクがある
悪質業者には十分に注意してください。不用品の処分を悪質業者に依頼すると、以下のように大きなリスクがあります。
- 法外に高い費用を請求される
- 依頼していないものを勝手に回収される
- 不用品を回収する際、柱や床などを汚されたり傷付けられたりする
- 作業スタッフの態度が悪く、近隣から苦情が来る
- 機密情報が漏えいする
- 業者が産業廃棄物収集運搬の許可を得ていない場合、違法行為に加担したと見られることがある
思わぬところでトラブルに巻き込まれたり、社会信用を失ったりすることがないように気を付けましょう。
5.オフィスの移転に関するよくある質問
最後に、オフィスの移転に関する質問に回答します。それぞれ役立ててください。
Q.部署ごとに移転するのでも構わない?
A.特に問題ありません。部署ごとに移転日を決めて、順番に進めていくとよいでしょう。ただし、きちんとスケジュールどおりに作業し、移転当日までにすべての作業を完了できるようにしましょう。
Q.原状回復をしないままオフィスを移転した場合はどうなる?
A.元のオフィスの貸し主から、原状回復費用を請求されることになるでしょう。また、場合によっては損害賠償金を請求されることもあります。オフィスを移転する際は、賃貸契約書に基づいて必ず原状回復をしておきましょう。
Q.オフィスの移転におすすめのタイミングは?
A.業務が忙しくないタイミングで移転するのがベストです。決算月や繁忙期を避けて移転すれば、業務に支障が出るのを最低限に抑えることができます。また、現在のオフィスの契約が切れるタイミングで移転するのもおすすめです。
Q.オフィスの移転作業を社員で行ってもよい?
A.構いません。ただし、本業に支障が出ないように配慮してください。また、時間外や休日に社員が作業することになった場合は、時間外勤務・休日勤務として認める必要があります。
Q.不用品をなるべく高く買取してもらうコツは?
A.以下を参考にしてください。
- 不要になった時点で買取に出す
- なるべく数量をまとめる
- 汚れをキレイにクリーニングしておく
- 付属品があるものはそろえておく
まとめ
今回は、オフィスの移転について詳しく解説しました。オフィスを移転するときは、多くの手続きや作業が必要になります。まずは、いつどんな手続きや作業を行うべきか、きちんと把握するようにしましょう。オフィスの移転が決まったら、移転スケジュールを立てて計画どおり進めていくと間違いがありません。なお、オフィスの移転では、多くの不用品が発生します。不用品の処分は、この記事を参考にして信頼できる不用品回収業者に依頼すると便利です。